作品を読んでいくと、「リズムにのる」のが大事だということに気が付きます。
リズムにのれないと、かんだり、変な間(ま)ができたりします。
今日は、文章のリズムにのって読むコツを紹介します。
今日の題材です。
わたくしはその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。
「こころ」夏目漱石
間(ま)を入れすぎるとリズムが狂う
次の音声をお聞きください。
単語ひとつひとつで間(ま)を入れています。
丁寧に読もう、ゆっくり読もう、と思っていると、このような「すべてを切って」読んでしまいます。
また、息が浅い方も、このような読み方になります。
切りすぎるとリズムが悪くなります。
それを改善する方法が次の方法です。
読点(、)を消して、一気に読む。
一気に読んでいる音声をお聞きください。
案外、一気に読んでも不自然ではないですよね。
ぶつぶつと切って読むより、一気に読んだ方が、リズムがよくなります。
切って読むのが癖になっている方は、一気に読む練習をするのもいいと思います。
さて、一気に読めば、リズムはよくなりますが、やはりちょっと速くなってしまいます。
では改善方法です。
意味のまとまりを考える
どこで区切るかは、意味のまとまりで考えます。
意味のまとまりについては過去記事でも紹介しています。
聞き手に正確に伝わる読み方のコツ
朗読で「まっすぐ読む」とは
わたくしは/その人を/常に先生と呼んでいた。/だから/ここでもただ/先生と書くだけで/本名は打ち明けない。
私は、こんな感じで区切ってみました。
では、少し区切った音声をお聞きください。
区切るだけではなく、「せんせい」という言葉は強調したいので、他の言葉よりゆっくり読んでいます。
言葉に緩急をつける
さきほどの音声は「せんせい」という言葉を強調したいと思い、ゆっくり読んでいますが、それほど強調できていません。
「ゆっくり」読むだけでは、「ゆっくり」になったことがわかりません。
「ゆっくり」がわかるのは、「速い」があってこそです。
では、次の音声をお聞きください。
速い・ゆっくりを混ぜる事で、リズムよく読むことができます。
まとめ
リズムにのって読むことができると、作品とシンクロしているようで本当に楽しくなってきます。
リズムにのるには
切りすぎない
一気に読んでみる
まとまりで読む
緩急をつける
という手順で試してみてください。
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