「朗読の基本を教えてほしい」「基本ができていないからダメなんです」という声をよく聞きます。
今日は改めて「基本とは何か」を考えてみたいと思います。
「基本」という言葉を辞書で調べてみると
物事が成り立つためのよりどころとなるおおもと。基礎
では「基礎」を辞書で調べてみると
ある物事を成り立たせる、大もとの部分。
ということは、「成り立たせるもの」が基本のようです。
では、朗読を成り立たせるもの、とはいったいなんでしょう。
「声」「表現」の二つが朗読を成り立たせているもの、でしょうか。
「声」「表現」を詳しくみていきましょう。
声
発声
「しっかりした声」「遠くまで届く声」が朗読にはなくてはならないですね。
そのような声を出すには、「腹式呼吸」や「お腹から声を出す」などの技術が必要です。
聞き取りやすい声
大きな声が出ても、聞き取れなければ残念な朗読になってしまいます。
聞き取りやすい声にするためには「滑舌」「無声化」「鼻濁音」「アクセント」などの技術が必要です。
表現力
声の表現
大きな声で滑舌がちゃんとできていても、棒読みでは朗読にはならないですね。
「間」「緩急」「抑揚」「卓立」などの技術が必要です。
これらについては
朗読の勉強でよく使う用語解説(1)
朗読の勉強でよく使う用語解説(2)
で、解説しています。
読解力
声がでて、聞き取りやすく、表現力があっても、文章の意味を正しく理解していなければ、聞き手の人に「間違えた情報」を伝える事になってしまいます。
作品内の文章の意味や、まとまりを理解する力、が必要ですね。
「まとまりで読む」などについては
聞き手に正しく伝わる読み方
朗読での間(ま)と緩急でこれだけ変わる
で紹介しています。
想像力
文章から状況を想像することによって、表現力を増すことができます。
想像する分量が少ないと、それだけ表現をつける部分が少なくなるため、朗読の良さを発揮しきれないですね。
想像する事でどんなふうに読み方が変わるかは
朗読でのセリフを表現するときコツ
朗読の奥行きが出る読み方のコツ
で、紹介しています。
まとめ
朗読の基本とは
・発声
・聞き取りやすい声
・声の表現
・読解力
・想像力
と、いうことでしょうか。
すべてが揃えば怖いものなしですね。
しかし、すべてができるようになるのは大変です。
そんなときはどうするか。
1度にすべてを意識するのではなく、意識するのはひとつに絞りましょう。
今日は鼻濁音を意識してみよう。
今日はお腹から声を出すのを意識してみよう。
今日は徹底的に想像してみよう。
などなど。
慣れてくればいつでも「考える」というくせがついてきて、朗読の上達へとつながっていくと思います。
ぜひ今後の練習の参考にしてくださいね!
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