こんにちは。朗読のコツを紹介しているさとうです。
朗読とは、書かれている文章を声に出して読むことですが、「声に出す」ためには正しい文章理解と正しい漢字の読み方がわからないといけません。
「そんなの当たり前」と思われるかもしれませんが、実際にいろいろな作品を朗読すると、「あれ?これってなんて読むんだろう」
「これは、、黙読なら気にならないけど、声に出すとなるとなんと読めばいいんだろう」って迷うことがあります。
そんなときにどうすればいいかを紹介します。
定義を調べる
作品の中によく出てきて、何と読めばいいか迷うものの代表格といえば
「明日」
「描く」
などでしょうか。
さて、みなさんは「明日」をなんと声に出して読まれますか?
「あす」「あした」「みょうにち」
いくつか読み方があるときは辞書で定義を調べてみましょう。
今回は辞典・百科事典の検索サービス – Weblio辞書で調べました。
あした【明=日】
読み方:あした《「あした(朝)2」から転じた語》今日の次の日。あす。みょうにち。
[用法] あした・あす――「あした」は「あした天気になあれ」「あしたはあしたの風が吹く」のように、最も日常的に用いられる。◇「あす」は由来の古い語であるが、「あすは北寄りの風、晴れでしょう」などと用いるほか、「あすは我が身」「あすの世界を担うのは君たちだ」のように、近い将来の意でも用いる。◇類似の語に「明日(みょうにち)」があるが、「明日、御報告にうかがいます」「明日の御予定はいかがでしょうか」など改まった場合、あるいは文章の中で用いる。
あす【明‐日】
読み方:あす1 今日の次の日。あした。みょうにち。副詞的にも用いる。「―お宅に伺います」
2 近い将来。未来。「―の世界に希望をかける」「―を担(にな)う若人」
→あした[用法]
みょう‐にち〔ミヤウ‐〕【明日】
読み方:みょうにち今日の次の日。あす。あした。「―また参ります」
言葉の定義を調べたうえで、この文章のこの文脈ならこの読み方がいいかな、と考えると、作者が想像していた読み方に近くなると思います。
では。「描く」はどうでしょう。
「かく?」「えがく?」
え‐が・く〔ヱ‐〕【描く/▽画く】
読み方:えがく[動カ五(四)]
1 物の形を絵や図にかき表す。「田園の風景を―・く」
2 物事のありさまを文章や音楽などで写し出す。描写する。表現する。「下町の生活を―・いた小説」
3 物事のありさまを心に思い浮かべる。「夢に―・く」
4 物の動いた跡が、ある形をとる。「波紋を―・く」
[可能] えがける
「描く」に似た言葉» 類語の一覧を見る
描画描き出す
か・く【書く/描く/▽画く】
読み方:かく[動カ五(四)]《「掻く」と同語源》
1 (書く)文字や符号をしるす。「持ち物に名前を―・く」
2 (書く)文章を作る。著す。また、著作する。「日記を―・く」「本を―・く」
3 (描く・画く)絵・模様や図をえがく。「眉を―・く」「グラフを―・く」
もともとこういう使い分けがあるんですねぇ。
ほかに読み方がないか調べる
朗読教室では、講座前に題材を練習して参加するわけですが、いざ講座が始まって朗読してみると、受講者の方から「この漢字は、こう読むのでは?」と指摘をされることがあります。
案外「思い込み」や「この読み方しかないだろう」という固定観念ってありますよね。
先日の講座で、受講者の方とどういう読み方がいいか、を検討した単語が
「白白」です。なんと読むと思いますか?
「しらじら」「しろじろ」は、思いつくと思います。
しかしもう一つ「はくはく」という読み方もあるんですね。じゃぁその3つの言葉の定義を調べて、どれが適切かを考えていくことになります。
本当にこの読み方しかないかな、と、改めて考え直すのもよいと思います。
本文中で読み方がわからないことを表現している漢字
作品の中でこんな場面にでくわすことはないでしょうか。
「拾った用紙に「勝勇」って書いてあるけど、なんて読むのかしら」
または
「木村忠氏・きむらただしさん、ですか」
黙読なら、なんの違和感もなく読んでいけるところですが、朗読となると悩ましい場面です。
そんなときは、漢字を音読みや訓読みで読んでみる、というのも一つです。
例えば
「拾った用紙に「かつ・ゆう」って書いてあるけど、なんて読むのかしら」
「木村・・・ただ・うじ・・・・きむらただしさん、、、、ですか」
という感じで、ちょっと悩んでいる、合っているかな、という雰囲気を出しながら読む。そうすると聞き手の人も漢字を思い浮かべながら、同じイメージを持つことができます。
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